今年も3月20日の国際幸福デーに合わせて、World Happiness Report が公表されました。
幸福度ランキングは、フィンランドが9年連続で1位となり、日本は61位で、昨年の55位から順位が下がりました。
幸福度は昨年と比べて、フィンランドは 7.736 から 7.764 と上昇していますが、日本は 6.147 から 6.130 とわずかに低下しています。
幸福度は、回答者に人生全体を梯子のイメージを用いて評価してもらい、最高の人生を10、最悪の人生を0とした値を用いて算出しています。
また、幸福度の違いを、1人当たりのGDP、健康寿命、社会的支援、人生の選択の自由、寛大さ、腐敗の認識の6つの要因を基に分析しています。
各要因の日本の順位は、下記の通りです。
1人当たりのGDP 28位
健康寿命 2位
社会的支援 44位
人生の選択の自由 85位
寛大さ 122位
腐敗の認識 29位
社会的支援、人生の選択の自由、寛大さ、腐敗の認識の順位は、下記の質問の回答を基にしています。
社会的支援:「困った時に、頼れる親戚や友人がいますか、それともいませんか?」
人生の選択の自由:「あなたは自分の人生で何をするかを選択する自由について満足していますか、それとも不満ですか?」
寛大さ:「過去1ヶ月間に慈善団体に寄付をしましたか?」
腐敗の認識:「政府全体に腐敗が蔓延しているか、そうでないか」、「企業内に腐敗が蔓延しているか、そうでないか」
日本は他国に比べて、人生の自由度が低く、寄付文化が根付いていないことが、幸福度を下げている原因と考えられます。
今年の報告書は、ソーシャルメディアと若者の幸福度の関係が大きなテーマとなっています。
分析の結果、SNSの頻繁な利用が、特に英語圏諸国や西ヨーロッパにおいて、若者の幸福度を低下させる大きな原因になっていることが示唆されました。
今年から、日本のウェルビーイング学会からも、日本版ワールドハピネスレポートが発表されるようになりました。
分析の結果、 G7(主要7カ国)において、幸福度/ウェルビーイングの重要な変動要因として、World Happiness Report が想定する通り、以下の6大要因が確認されました。
1. 人生の自由度:自分の人生を自分で選択できているか(自己決定)
2. 社会的な支え:困った時に助けてくれる人がいるか
3. 一人あたりGDP:経済的な豊かさ
4. 寛容さ:他者への思いやりや寄付の精神があるか
5. 腐敗の少なさ:ビジネスや政治において不正が少ないと感じるか
6. 健康寿命:心身ともに健康でいられる期間
また、日本のように、「経済成長と幸福度/ウェルビーイングが必ずしも一致しない」国では、経済的な豊かさを追うことに加え、
「自分の意志で人生を選べている感覚」を高め
「不公平や不正がない社会」を築く
ことが、国民の幸福度/ウェルビーイングに直結することが示唆されました。
自己決定できる機会を増やして人生の自由度を高め、利他的で倫理観が高い社会を築くことが、個人や社会のウェルビーイングを高める上で、大切だと思いました。
また、SNSは、過度に利用すると、社会的比較を助長し幸福度を下げ、メンタルヘルスに問題が生じることも分かっているため、適度に利用する必要があると思いました。
